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昨日、日曜日は、支店でのH様邸の打合せを終えた後、新開地のKAVC(神戸アートヴィレッジセンター)に猛ダッシュで向かい、ドキュメント映画「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」の18:30の回に何とか間に合うことができました。新開地には、映画が目的であって、他意はありませんので、ご承知おきを・・(いや、ほんと!)
グレン・グールドと言えば、私の認識は、天才ピアニストで、バッハの演奏で有名な人。持ってるCDは、「バッハのゴールドベルグ変奏曲」ぐらいのものです。平均律クラヴィーアもグールドかと思っていて見直してみたら、クープマンでした。で、最近「ほぼ日」に連載されている建築家、光嶋裕介氏の「みんなの家」の中で、山本画伯との出逢いの話にグールドの「インテルメッツオ」が取り上げられていたことも手伝って、観に行く事にしました。 故郷カナダで14歳でピアニストとしてデビューし、23歳の時には、アメリカでメジャーデビューを果たすなど、天才であることには、間違いありません。このメジャーデビューした時の曲が「ゴールドベルグ変奏曲」です。しかし、このドキュメンタリーを観ている限りでは、迷い、苦悩し、とても楽しい人生には思えませんでした。生涯独身を通したとは言うものの、2〜3回の同棲生活を送った女性達のインタビューがあったのですが、「彼は、とても知的で、ユーモアがあり、ハンサムである」のとは裏腹に「パラノイア(偏執狂)」であったとの言葉がとても印象的でした。人(聴衆)を楽しませようとする義務感と、音楽を追求しようとする向上心とは、常に乖離していたのではないのでしょうか? バーンスタインのオーケストラに参加した時、グールドとバーンスタインが、ブラームスに対する見解の相違が生じ、バーンスタインが聴衆に対して、「今回の演奏は、私の解釈ではなく、あくまでもグールドの解釈で演奏する。」旨の説明をしてから演奏したとのエピソードがありました。指揮者であるバーンスタインの解釈で演奏することが当然のことであり、前代未聞の出来事だったことだと思われます。これ以降、彼(グールド)は、コンサート活動をやめ、レコード(録音)のみの演奏をするようになります。また、音楽活動のみならず、ラジオドキュメンタリーなども製作したようです。 そして、彼の人生は50年で最期を迎えます。その前の年に録音したのが、「ゴールドベルグ変奏曲」でした。・・・是非、メジャーデビューした時の演奏と、最後に演奏した「ゴールドベルグ変奏曲」とは、聴き比べたいと思います。 私も齢50歳を超えましたが、グールドという天才の50年という一生に比べれば、まだまだ、不充分な中途半端なものだと実感しました。 #
by K1-mgs
| 2011-12-12 23:01
昨夜の皆既月食はご覧になられたでしょうか?
仕事を終えて、来年3月に京都で初マラソンに挑戦する大工の原君と二人、ジョギングの合間、夜空を見上げて、観ることとなりました。 通常の欠け方と違って、うっすらと影ができた感じで、月って、丸いんじゃなくて、球だったんだよな~などと思いながら、まあ、男二人、あまり感傷にふけるのもちょっと気持ち悪い話ですが・・・ 先月に行った、瀬戸内海3島建築ツアーの中心の島、直島のお話など。 直島の宮浦港に着くと、まずは、妹島和代氏のフェリーターミナルが迎えてくれます。 屋根は薄いし、柱は細いし、まさにSANAAワールドです。ちなみに柱を測ってみると9cm弱でした。 これだけ広い屋根に対して、何故か、竪樋が見当たりません。おそらく、あの細い柱のどれかが、樋になっているのではと、1本1本上部の繋ぎ目のところを見て回ったのですが、分かりませんでした。帰りのフェリーの最上部のデッキから、ちょっと遠目でありますが、屋根の上を何とか見ることはできたのですが、そもそも、ドレンが見当たらないのですが・・・まさかの垂れ流しじゃないとは、思いますが。 で、近くには、こんなオブジェも。 草間爾生(やよい)氏の作品です。 で、フェリーターミナル近くの銭湯、その名も、「アイ・♡・湯~」。 そして、次に、安藤忠雄氏の地中美術館、李禹煥(リーウーファン)美術館へと向かいました。 安藤氏の1994年オープン「大阪府立近つ飛鳥博物館」や2000年オープン「淡路夢舞台」に通じる、自然の地形を残して、建物は、地下に沈めるといった、手法がとられた作品でした。 これは、近つ飛鳥博物館。 まずは、地中美術館。・・・・と、ここで、写真といきたいところですが、なんせ地中に埋まっているため、外観の写真がありません。中は、撮影禁止なので、これもなしです。モネの睡蓮の間が、一番印象的でした。相当大きな真っ白な空間に、絵が3枚、自然光による照明で、見せていました。 次に、李禹煥美術館。 長い階段のアプローチです。真ん中に屹立しているのは、コンクリートの柱で、これも作品の一部です。六角柱で小叩き仕上げになっていました。 この二つの美術館とも、ごく僅かの数の作品を常設展のみでみせる、李禹煥美術館にいたっては、ただ一人の作家のための美術館です。あちこちの美術館では、人を呼ぶためにいろいろな企画を考え、悪戦苦闘を強いられていると聞きます。直島のように、島全体を、美術館と捉える手法は、ひとつの打開策になるのでしょうか? そのあと、また、別の集落に移動し、「家プロジェクト」といって、何軒かの家を、建築家や、アーティストが作品にしているのを観ました。その中には、お寺や、神社もあり、また、そのうちの一軒で昼食もいただき、楽しい時間を過すことができました。 このように、一つの島の中を一日がかりで、自転車や、バスや、フェリーが着くので、車で移動して、アートを観る、また、移動中には、瀬戸内海の自然を観る。もしかして、これは、瀬戸内海の自然を、朝から晩まで、堪能してもらうための仕掛けなのかも知れません。 #
by K1-mgs
| 2011-12-11 11:47
日曜日に、映画を観てきました。
27歳の青年が、ガンの宣告を受け、5年後の生存率が50%であることを告げられるという重たい話をコメディーに仕上げた作品です。 実は、田舎(宮崎)に住む大好きだった叔父を11月にガンで亡くしたばかりだったこともあり、ちょっと違う意味でも感情移入してしまいました。宮崎に10月に従妹の結婚式で帰った時、見舞いに行って、別れ際、「また、正月に帰ってくるから、焼酎飲もな。飲めんかったら、点滴の中に焼酎いれたるで~。」などと私の気遣いのない冗談に笑ってくれながら、「健ちゃん(私のことです)、もうだめやわ・・・」と寂しく笑った表情が今でも忘れられません。 自分の周りの誰かがガンと分かった時、どういう風に接することが、一番良いのでしょうか。ほとんどの人が、「大丈夫?」「頑張って!」と声をかけて、気を遣うあまり、足が遠のいてしまいがちになるように思います。この映画では、悪友が、友達のガンを利用して同情をかって、女の子をナンパしたり、「50%の生存率なら、カジノなら大勝だ。」などと発言してみたりと、酷いやつなのですが、最後まで、普通に付きあっていきます。ガンに侵された主人公が、彼女に裏切られると、一緒になって、むしろ、本人よりも怒ってみたり、男同志の友情の話でもありました。もしかして、彼がいなくなってしまうと思ったとき、普段より、もっと、濃密に付き合ってやろうとする、この悪友の行動こそが、答なのかもしれません。 主演はジョゼフ・ゴードン=レヴィット(「500日のサマー」、「インセプション」などに出演)。「インセプション」は、ディカプリオと渡辺謙が共演して話題になった作品ですが、「マトリックス」調のSFで、人間の深層心理の中に入り込むというストーリーは画期的なものでした。悪友役は、セス・ローゲンで、この俳優は初めてでしたが、喜劇役者ということで、「俺たちフィギアスケーター」などに主演した、ウィル・フェレルを彷彿させられましたが、アメリカのコメディアンには、こういう類型、ポジションがあるのかな~などと感じました。主人公のジョゼフ・ゴードン=レヴィットを裏切る元カノの悪女役は、プライス・ダラス・ハワードで、彼女は、「マンダレイ」という作品で主演しています。この映画は、大きな倉庫の中に、セットをつくり、その中だけで映画を撮るという、舞台演劇と映画の融合のような、実験的な作品でした。「ドッグヴィル」「マンダレイ」と続く3部作の監督は、ラース・フォン・トリアーで、この他に「ダンス・イン・ザ・ダーク」(ビョーク主演)が、記憶にあります。3部作の最後「ワシントン」は、現在、撮影中のようです。 泣いて、笑って、元気のでる一本でした。 切り口は違いますが、ガン患者を扱った作品で、今話題の「エンディング・ノート」も観てみたいと思います。 #
by K1-mgs
| 2011-12-09 10:48
もう2週間ほど前になりますが、土日を利用して、建築好きの仲間15名ほどでマイクロバスを借りて、瀬戸内海の犬島、豊島(てしま)、直島と「建築ツアー」に行ってきました。
本日は、第一段として、豊島にある豊島美術館のご紹介など・・・ まず、豊島と聞くと「産廃の島」を思い浮かべられる方も多いと思いますが、実際は、問題の地域は、島のごく一部であり、自然豊かで、棚田が広がる、とてもイイ所です。 そんな場所で、すごい建築を観てしまいました。 西沢立衛(建築家)と内藤礼(彫刻家、アーティスト)のコラボでできた、美術館というより、この建物自体がアートといった方が分かり易いかも知れない建物です。 チケットセンター棟でチケットを買うと、まずは、巾1mの狭いコンクリート床の通路を100mほど海岸線に沿って歩きます。その間に、瀬戸内海の島々の景色や、下の方には漁港の集落などを観ることになります。 そして、入口が、こちらです。 靴を脱いで、中へと入ります。 で、すばらしいというか、落ち着く?、というか、とにかく、ありのままでない自然を、切り抜かれて、凝縮された自然を体感することになります。 そこには、40mX60mの楕円形の平面にシェル構造の屋根がかかっています。そして、その屋根には大きな2つの穴が穿がかれています。床には、撥水剤の塗られた平らなコンクリートの面があるのみです。少々足の裏が冷たいのは、我慢しなければいけません。 そして、そこにあるものは、 床に小さな穴があいていて、そこから、地下水が少しづつ湧き出しています。そして、その水は、細長いかたちで、動いたり、円状になって、立ち止まり、他の水の一団と合流しては動き出します。そして、小さな泉へ一体化していきます。 また、今度は、耳が慣れてくると、水吟窟の音が微かに聞こえてきました。 屋根に空いた、2つの穴は、空を切り取り、森を切り取り、その青や緑をより鮮やかに見せています。また、その開口部を吹き抜ける風が、天井より下がる細いリボンを揺らしていました。 中の人たちは、立ち止まったり、胡坐をかいたり、足を投げ出したり、思い思いの恰好で、じっと水滴の後を目でおったり、じっと目を閉じたりと、時間がたつのをを忘れてしまっているようでした。 西沢氏のコメントによると、アートと建築の一体化、また、環境と建築を対立させない、水滴のような自由曲線によるワンルームがコンセプトだということです。 コンクリートシェルストラクチャーといい、コンピュータによる3次元の解析ができるようになった現代だからこそ実現可能となった構造ともいえます。 また、施工はというと、シェル状に土で形をつくり、その上に、厚み250㎜のコンクリートを打ち、固まった後、その土を掘り出して、この空間を造り上げたとのことです。コンクリート打設には、22時間ぶっ通しで、ミキサー車120台分を打ったそうです。また、土をかきだすのには、6週間かかったとのことです。その模様は、こちらで。 アーティスト内藤礼さんの言葉、「地上の生は、それ自体で祝福であるのか」「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるよう存在している」・・・ (さっぱり分かりませんが、この建築を見てしまうと、じっくりと考えたくなる言葉です。) 滞在時間は、1時間ほどだったと思いますが、ほんと、1日中でも居たい、場、空間でした。 また、違う季節や、違う天候でも、面白い表情を見せてくれるとのことです。本当に、また訪れたい、建物でもありました。 今年、最高の建築でした。 #
by K1-mgs
| 2011-12-05 18:07
鹿児島県指宿市にある槇文彦氏の設計による「岩崎美術館」を観てきました。
今回の神戸支店の研修旅行が鹿児島ということで、また、観光ルートに美術館のすぐ近くの砂風呂が含まれていたこともあり、風呂嫌いの私としては(いやいや、毎日シャワーは浴びていますので・・)、これは、一石二鳥とばかりに単独行動をとらせていただきました。研修旅行の顛末は、こちらで、(飛行機を遅らせた要因とは、正直、私のことですが、これには、ちゃんとした言い訳がありますが、長くなるので、いずれまた・・・) 実は、わたくし、大学生活を鹿児島で過ごしていまして、その当時に観に行って以来なので、おそらく、30年ぶりの来訪となりました。槇文彦氏といえば、当時は、東京の代官山ヒルサイドテラスがすでに竣工しており、あこがれの建築家でした。その後、80年代には、ポストモダンの旗手として、「スパイラル」、「京都近代美術館」などを手がけられたことを記憶しています。 廻りの景色といえば、とても日本とは思えない南国ムード満点です。 左側に見える光の塔から落ちる自然光で、展示物の照明を行っています。自然光とはいうものの、直射日光は、美術品には大敵なため、光の煙突の壁の反射光を利用していました。 デザイン的には、モダンからポストモダンへの移行期といった感じでしょうか。 外壁は、コンクリート打ち放しで、30数年の経年変化で黒く汚れている部分もありましたが、このくらいの汚れであれば、許容範囲内だと思います。 美術館のため、中の写真を撮れなかったのが残念ですが、中は、間仕切りを設けず、一つの大空間の中に、床の高さを違えることで、空間を区切る手法がとられていました。床の大理石ととにかく白い空間が印象的でした。 その後、隣接して、工芸館も建てられていました。 #
by K1-mgs
| 2011-12-02 18:41
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